皆さんは、
なぜ教師という職業を
選んだのですか?
- 公務員で収入が安定しているから
- 子どもが好きだから
- 勉強を教えるのが得意だから
- 憧れの先生のような教師に
なりたかったから
さまざまな理由があると思います。
わたしの一番の理由は
子どもと関わることが
好きであることです。
教育実習を経験して、
「先生って大変だけど、
やり甲斐があるし、楽しいな!」
そう感じて、教壇に立ちました。
子ども達とたくさん関わりたいけど、
やらなきゃいけない仕事が
たくさんありますよね??
例えば・・・
- 学習指導以外の雑務
(宿題や各教科のノートチェック、 丸付け、分掌の仕事
・・・絶望!) - 教材研究
(全教科って!!
一人で全部教えるって
・・・絶望でしかない!!) - トラブルが起きると生徒指導
(事によっては保護者登場!!
緊張感MAXで絶望!!!) - 初任の年は、分からないことが
分からないからどうしようもない
もう、大変ですよね。
特に苦労したのが教材研究。
皆さんも共感してくれますか?
だって
どう教える?から始まり、
板書は?
発問は?
終わりが見えないんですよね。
一教科にどれくらいの時間を
割いたんだって感じです。
結局「まぁ、これでいっかぁ」
と妥協する。
でも、
「まだ他の教科も
あるじゃん!!!」
って、毎日死んでました。
教材研究ノイローゼ
全教科をしっかり教材研究しよう
という思いが強すぎました。
4月中にメンタルが崩壊して、
数日間休みました。
生真面目で、
完璧主義者だったんです。
でも、先生になる人って、
そういう人多いですよね??
これを読んでくれているあなたも、
そうではありませんか??
生真面目で完璧主義者!!
ベテランの先生に
「完璧なんて求めなくて
いいんだよ」
と言われました。
でも、
「その境界線が分かりません。
どれくらい教材研究
すればいいんですか?」
とは思ったものの、聞けずにいました。
独りで悩んでいました。
何に悩んだかと言うと、
「授業が上手くなりたい」
「どうしたら頑張れるんだろう」
「教材研究の仕方はどうすれば??」
そんな前向きな悩み方では
ありませんでした。
「教員を辞めたら、自分は
何の職業に就けるのだろう?」
ネガティブに悩んでいました。
そして、
子ども達と関わる楽しさも
頭の中から消えていました。
一日中悩みましたが・・・
答えは出てきませんでした。
時々、悩みながら、
担任している子ども達の顔が
脳裏に浮かんできました。
「自分は何をしているんだろう」
と自責の気持ちが強くなるとともに
やはり、自分には
「教師という職業が天職だ」
と改めて気付いたのです。
翌日、意を決して出勤しました。
「教師を始めてまだ1ヶ月。
めちゃくちゃでもいいから、
とにかく45分間の授業を
こなしていこう」
という気持ちをもって。
授業はというと・・・
①課題把握
②自力解決
③まとめ
④練習問題
⑤振り返り
基本の授業の流れを
淡々と流していくだけの授業でした。
授業している私自身も
楽しくなかったし、
授業を受けている子ども達も
楽しくなかったに違いありません。
表情で分かりますよね。
淡々と流す授業で
その時の私は精一杯でした。
ただ、そんな中でも
唯一楽しめる教科がありました。
それは
体育!!
運動が好きだという気持ちの強さは、
教材研究という敵を
見事に打ち負かしていたのです。
「どんな運動をさせたら
子ども達は
楽しんでくれるかな」
「子ども達の運動能力を
伸ばすには、どんな動きを
取り入れたらよいかな」
そんな事を考える時間は
とても楽しかったし、
実際に授業をしていて、
子ども達の反応を見ることも
とても楽しんでいる
自分がいました。
体育がある日は、
楽しみに出勤することが
できていました。
逆に、体育がない日の出勤は
とても憂鬱でした。
子どもの顔を見たくないと
思うことさえありました。
1日6時間授業です。
そんな長い時間、
自分でも感じるつまらない授業を
子ども達に強制的に
受けさせていたのですから、
まさに地獄です。
週末がどんなに待ち遠しかったことか。
そして、
金曜日が終わった時の開放感
と言ったら、
何事にも変え難い幸せでした。
教材研究の方は、相変わらず
それなりの教材研究を
それなりに続けていました。
なので
「その時間に身に付けさせな
ければならない内容を教え込む」
そんな授業をしていました。
どの部分を子ども達に考えさせるとか
どうすれば学習が深まっていくかとかそんなことは、二の次、三の次でした。
とにかく指導事項を教えることが
メインになっていました。
こんな感じで、
1学期を終えようとした時でした。
毎日、職員室教材研究をしている私に、
教務がこんな言葉を掛けてくれました。
「全教科をしっかり
教材研究すると死ぬよ!!
基本教科の国語と
算数は頑張る。
あとは、今年1年間は
この教科を頑張るんだ
というのを1つ決めて
力を入れて教材研究する
と気持ちが楽だよ。
それ以外は、
指導書の通り
流せばいいんだよ。」
「その言葉、
もっと早く聞きたかった。」
とその瞬間思ったのを今でも覚えています。
確かに、全教科自分なりに精一杯
教材研究していたので、
1回死んでいました。
それでも、納得はしました。
- 国語と算数は基本教科で
とても重要であるため、
教材研究は必須 - 1〜2教科を1年間かけて
教材研究する
その年は、国語と算数
そして自分の得意な体育
の教材研究に力を入れました。
具体的には
①初任者研修で学んだこと
の振り返りと実践
②教材研究は単元ごとに行う
③公開授業に積極的に
参加する
主にこの3つを意識しました。
もう少し具体的に紹介していきますね。
①初任者研修で学んだ
ことの振り返りと実践
初任者研修は、どの自治体でも
ありますよね。
そこで学んだことで、
実践できそうなものは実践しました。
その実践方法が自分に合っているか、
そして、
今担任している子ども達の実態に
合っているかが分からなかったので、
とりあえず言われたことは
やってみるという感じでした。
実践後は、振り返りをしました。
初任者です!!
何が良くて何が悪かったのかなんて、
基準が分かりません。
自分が授業しやすかったかと
子ども達の反応がどうだったか
を基準としていました。
私の自治体では2・3年目研修もありました。
それから、長期休暇での研修にも参加し、
学んだことを実践しては
振り返りをしていました。
②教材研究は単元ごとに行う
同じ学年を何度も経験していると、
各単元の要所が分かってきます。
なので、
「明日は、ここだな。
じゃあ、
これに気を付けさせて、
これを身に付けさせれば
OKだな」
と短時間での教材研究で
済ませることができます。
ただ、初任や初めて担任する学年だと
それが分かりません。
よって、単元を通して教材研究をして、
逆算の考え方で教材研究
をしていました。
逆算の考え方での教材研究は、
今でも変わりません。
そして
どの教科でも
有効な教材研究の仕方です。
「この単元では、最終的に
〇〇を身に付けさせなければ
いけない。
ということは、◯時間目で
〜を教えないといけない。
ここは子ども達に
考えさせたい。」
と考えていくと、各時間の授業の山場が
見えてくるので、
淡々としたつまらない授業から
脱却することができました。
子ども達から、次々に考えを
出してもらうことで、子ども達自身で
まとめへと繋げてくれるようになるのです。
③公開授業に積極的に参加する
1年目は初任者研修があるので、
公開授業に行くのは難しいです。
私も1年目は、県内参加1回
のみでした。
2・3年目からは、県内だけではなく、
県外にも行きました。
授業の引き出しを増やす
という観点だけで参観しても、
かなり勉強になります。
教材研究について3つの方法を
紹介しましたが、いかがですか?
難しいことではないですよね?
さあ、振り返りを
して行きましょう。
日常的にできることとしては
以下の3つです。
- 頑張る教科の教材研究は
国語と算数 - プラス1教科
(余裕があれば2教科) - 教材研究は単元ごとの
まとまりで行う - 逆算の考え方で
教材研究をする
これを積み重ねていくことで、
子ども達主体の授業になります。
子ども達の理解度も全く違います。
授業後の
「今日の勉強楽しかった!」
この言葉を聞くと、とんでもない
満足感を得られます。
「次の時間もその言葉を
聞かせてくれ〜」
と教材研究への意欲も高まります。
まさにプラスの相乗効果です!!
「どうすれば学習内容を
理解させることができるか」
をスタンダードにしていた教材研究が
「どう授業を展開すれば
子ども達主体の授業になるか」
になり、教材研究の質が
レベルアップしていきます。
そうなれば、もう、
苦痛の教材研究とは
感じなくなるでしょう。
むしろ、授業中の子ども達の姿を
想像しながらワクワクして
教材研究ができるようになると思います。
初任の4月という物凄く早い段階で
ドン底まで落ちた私ですら、
ここまでやってこれたのです。
これを最後まで読んでくださったあなたも、
きっと苦痛の教材研究から
快楽の教材研究
になることでしょう。
なぜなら、最後まで読み切ったということは、
それほど教師の力量を上げることに
貪欲な人だからです!!
継続は力なり!!
悩んだ分だけ
考えた分だけ
自分の力になります!!
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
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